神輿屋根型屋台の棟には紋が有る。煌びやかな屋台の中でも一際目を惹き付ける錺金具が紋である。紋の意匠には、神紋やその屋台を所有する地区を表象するものが用いられる事が多い。
 平成17年開催「匠の技−播州祭り屋台錺金具展」では菊紋に焦点を当てて展示展開しましたが、本展示会では、その意匠に特徴のある2点と、今回初出展になる伝説の作品をお目に掛けます。

 尚、上記の菊紋の変遷については、「匠の技−播州祭り屋台錺金具展」記念写真集「意を打ち技を鏨る」に詳しく収録していますので、受付にてお求め戴きご鑑賞下さい。

意匠:鯛(阿形)
特徴:菊座
材 :銅(鯛:木製)
技法:金メッキ・銀メッキ/鯛:箔押
地区:網干・魚吹八幡神社/田井

「匠の技−播州祭り屋台錺金具展」記念写真集
『意を打ち技を鏨る』収録
 初期製作は菊紋であったが、皇室の御稜威
を憚り且つ町名をもじり、鯛紋が誕生したと
云われている。
 所謂菊紋の発展型の一例と思われる。従っ
て、現在も台座が菊の意匠となっている。