編集後記/屋台文化保存連絡会
 平成8年「存亡の岐路に立つ播州彫刻」に焦点を当て始まった、播州
祭り・屋台文化の情報発信事業も今年で足掛け10年になりました。その
10年目に(社)日本青年会議所 第54回全国会員大会 姫路大会が開催され、
その記念事業として「匠の技−播州祭り屋台錺金具展」を催し、記念写
真集『意を打ち技を鏨る』を発刊する機会を得た事は真に天恵であり、
先ず以って、長期間に亘り地域の貴重な文化財をお貸し下さった出展元
の皆様方、多大なご支援を頂戴した兵庫県・姫路市を始め関係各位に厚
く御礼申し上げる次第です。

 お陰様で「匠の技−播州祭り屋台の彫刻展」(平成8年)・「匠の技−
播州祭り屋台刺しゅう展」(平成12年)、そして今回の「匠の技−播州祭
り屋台錺金具展」開催を通じて、播州祭り・屋台文化の三大装飾品の記
念写真集三部作とも云える『意を彫り技を刻む』・『意を縫い技を織る』
・『意を打ち技を鏨る』を刊行する事が出来ました。地元・播州の地域
文化継承に些かでも寄与出来たのではないかと、密かに自負致しておる
ところであり、この10年と云う歳月を考えますと、当初から携わる機会
を得た者として非常に感慨深いものがあります。

 さて本写真集ですが、展示会への出展を当会会員地区を中心に広範囲
にお願いしご協力戴きましたが、勿論掲載させて戴いた作品以外にもこ
こ播州には素晴らしい錺金具が多数存在する事を充分承知致しておりま
す。しかし乍ら何分専門的知見が乏しい事と展示会場・誌面上の物理的
制約があった事とをご理解賜り度く思っておりますし、ご批判は甘受す
る覚悟でおります。

 そして今回は過去のニ集に比して苦労した点に、作品の諸元が非常に
解明し難かった事が挙げられます。彫刻と違い作品には銘が打ってあり
ません(除:1作品)し、刺繍の様に地元に記録が残っているものも僅か
でした。口幅ったい様ですが、今後は是非地元で記録を保管戴き度いと
存じます。ひいてはそれが地域固有文化を継承する大きな潜在力になる
と思われるからです。また作品群の中には名品であるにも拘らず、地元
の方々の手で間違った補修が行われ、作品本来の味わいを損なっている
ものもあります。本展示会開催・写真集発刊を機に、専門家に依る修繕
がなされ従前の冴えを復活させて戴く様お願いも致しました。失礼乍ら
こう云った提案をし、名作を甦らせる投げ掛けをするのも屋台文化保存
連絡会の役目であると敢えて提案させて戴きました。

 何れに致しましても播州祭り・屋台文化は、我々民間の手には余る非
常に奥が深いものです。近い将来、必ずや播州屋台会館(仮称)』建設が
実現し、行政主導で学術的に祭り・屋台文化が解明され次代に継承され
る様、弊会も引き続き活動して参りますので、何卒倍旧のご指導ご鞭撻
の程宜しくお願い申し上げます。

 末筆になりましたが、作品搬入段階から多大なご支援を戴きました姫
路文学館様を始め、ご協力賜りました全ての皆様に改めて厚く御礼申し
上げます。
撮   影:日本報道写真連盟 関西本部 佐藤 光俊 発 行 所:(社)姫路青年会議所 (姫路市下寺町43)
協   力:姫 路 文 学 館 発行責任者:(社)姫路青年会議所 理事長 大西 修二
      廣畑印刷株式会社 印   刷:廣畑印刷株式会社
企画・制作:屋台文化保存連絡会 発 行 日:平成17年10月1日
発   行:社団法人姫路青年会議所