4.候補地

 先ず、旅行会社との提携の下、その他の観光資源とルートを形成し易く、観光客を集客出来得る場所であり、また、祭・屋台文化保有地域住民は勿論、一般市民にとっても足を運び易い交通至便の地が望ましい事は言うまでも無い。

 一方、元来祭りと云うものは全国何処に於いても、神社・地区(町・村)単位のナショナリズムの最たるものであろうと思われるが、他地域と比較して播州の祭りが大きく違う特色は、広範囲に亘り数多くの神社が存在し、それぞれ独立して各々の祭りを行っている事であろう。

 従って、神社単位のナショナリズムが極めて旺盛であり、例えば、祭りを行っているA神社地域内に候補地を選定すれば、それ以外のその他多くの神社・氏子地区からは、建設に対する支援は元より、最も重要な開館後の展示展開に於ける協力も非常に得難いものとなり、播磨・姫路全体の祭りを網羅するには到らない恐れが多分に生じる事が予測される事から、「播州屋台会館(仮称)」建設候補地の選定には充分な配慮、即ち第三者的な地域にその場所を求める事が望ましい。

 結論として、提案の背景・経緯並びにコンセプトを最大限満足し得る最適候補地に、播州最大の観光資源である「世界文化遺産・国宝姫路城」近接地域を提案する。